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【涸沢カールの絶景撮影登山】圧巻の迫力!登山者で賑わうGW残雪の涸沢カールのスケールに納得

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カメラ設定

【撮影】2009年05月02日|13:07
【機材】Nikon D70|18-70mm
【設定】F8|1/1600sec|ISO200|50mm(換算:75mm)

撮影メモ

北アルプスの涸沢カールにて撮影。

総重量23kgものテント泊装備を背負って、初めての残雪期の涸沢カールに2泊3日の撮影山行にチャレンジしました。とにかく荷物が重すぎて、途中で足が吊ってしまうし、ヘロヘロになりながらも休憩がてら立ち止まって撮影して気を紛らせていました。

シャッターを切る瞬間だけは、疲れも忘れて初めて見た雪の壁の穂高連峰に圧倒されたのでした。

この山行での失敗談として、まだテント泊経験の浅い自分が、二度目のテント泊をGWの涸沢で行い、昼間は日差しで暑いくらいなのに、日が落ちた後は極寒の寒さになり、アルプスの春山での気温のギャップに驚いた経験をお話しします。

その時の登山装備は、とても冬山に対応できるレベルのものではなく、もう春だから夏用のシュラフに温かインナーシーツを組み合わせて、色々重ね着すれば計算上では耐えられると考え、GWの雪上キャンプにチャレンジしてしまいました。

そして結果は撃沈で、初日の夜は寒くて寒くてガタガタ震えながら、眠れない夜を過ごした苦い経験があります。あの時ほど、山をなめてたと後悔したことはありません。翌朝の太陽を浴びた瞬間の暖かさは、ほんと太陽の温盛だけで幸せになれた瞬間でした。

山行計画は二泊三日でしたので、二日目の夜をどうするか悩みましたが、持っていたものを着れるだけ着込んで、靴下も二枚重ねてはいてシュラフに潜り込んだところ、前日ほどの寒さを感じずにぐっすり寝ることが出来ました。

春と言えども、標高の高い山では真冬と同じだと言うことを、身をもって体験した、初めてのGWの涸沢雪上キャンプでした。

失敗を経験値に変えて、日々のレベルアップになるのです。この失敗の後、冬山装備を片っ端から買い揃えたのを覚えています。いまでは、厳冬期のマイナス20℃の八ヶ岳でも耐えられる装備と経験を積みました。ですから、いまは笑い話として話せます。

みなさんの予備知識として、お役に立てれば幸いです。

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おすすめポイントの紹介

涸沢(からさわ)カールとは、長野県にある日本有数の氷河圏谷であり、穂高連峰の東側を氷河で削られたお椀のような形をしていることから、カール地形と呼ばれている場所です。

涸沢カールは、そのカール地形から周りを穂高連峰に囲まれており、カールの底から見上げる標高3,000m級のアルプスの山々は、それはもう圧巻としか言いようがありません。

上高地からはコースタイム約6時間の登山で涸沢に到着すると、そこには見たことのない絶景が待ってるはずです。宿泊の受付などを済ませたら、涸沢ヒュッテ名物のおでんと生ビールで乾杯といきましょう。この絶景をツマミに、ついついビールがすすみます。

残雪期の春山登山のシーズンでもあるGWには、山小屋の営業開始を待ちわびた登山者たちが、全国から大勢訪れて賑わいを見せる登山シーズンの始まりとなります。

麓に春が訪れる季節になっても、標高2,300mに位置する涸沢では、まだまだ豊富な残雪により夜間や早朝の気温は氷点下を下回ることも珍しくなく、日の出の撮影にはダウンジャケットなど真冬と同じ装備が必要となることを覚えておいてください。

GWならではの雪と氷に包まれた穂高連峰の眺めは圧巻です。また秋の紅葉最盛期も穂高連峰と錦秋の涸沢カールの眺めは日本一の山岳紅葉と賞賛されており、登山者なら誰でも一度は訪れてみたい場所と言われています。

登山のハイシーズンとなる夏になっても残る雪渓は、北アルプスの高山帯ならではの光景でもあり、ぐるりと仰ぎ見る岩稜の穂高連峰と可憐なお花畑が広がる涸沢カールは、登山者のベース基地としても大変人気の場所です。

連休や週末ともなると全国から登山者が訪れて、涸沢カールの底には広大なテント村も出来上がり、テントに明かりが灯る夕暮れ時には見逃せない幻想的な光景が広がりますので、ぜひ飲みつぶれてシャッターチャンスを逃さないように、気を付けてください。

そして翌朝の楽しみと言えば、日の出の真っ赤なモルゲンロートに染まる穂高連峰の山々を撮影することでしょう。

穂高に登らなくても涸沢カールでビールを飲みながら、移りゆく時間の中でのんびりと撮影に興じるのも、日常を忘れた贅沢な楽しみと言えますので、ぜひとも一度は訪れて欲しい場所です。

合言葉は「涸沢カールで会いましょう」です。心に残る絶景を求めて涸沢カールを訪れてみてはいかがでしょうか。