Contents
はじめに(小型軽量ミラーレスカメラの宿命)
キヤノン「EOS RP」は、同社の初心者向け一眼レフカメラ「EOS Kiss X9i」の重さ約532gよりも軽い、約485gのボディを実現した、いま話題のフルサイズミラーレスカメラのエントリーモデルです。
その軽量で小型なボディ故に、グリップから小指がはみ出してしまう、「小指あまり」の問題があることを、ご存じでしょうか?
私が発売日に購入した「EOS RP」を、実際に半年間使用した感想も交えながら、以下の疑問について、お答えしたいと思います。
【疑問1】「EOS RP」の小指あまりの実態
【疑問2】エクステンショングリップの必要性について
結論としては、必ずしも小指あまりが発生する訳ではありません。
実際に使用して、どうしても小指の収まりが気になる場合は、エクステンショングリップを購入して、解消されることをオススメします。
詳細については、順番にお話しさせていただきます。
EOS RPカメラボディの小型化による小指あまりの実態
ボディの小型軽量化は、時としてデメリットも生み出します。
ソニーのα7シリーズでも、良く話題に出るのが「小指あまり」問題です。
ソニーαシリーズの小指あまり問題はよく聞きますね
これはカメラのグリップを握った時に、ボディの小型化によりグリップの高さも短くなったために、小指がグリップからはみ出して、しっかり握れないと言われる事象です。
ネットで検索すると良く分かりますが、ソニーのαシリーズに関する「小指あまり」の解消方法について、たくさんの記事を見つけることが出来ます。
それだけ、ソニーユーザーの方は、気にしている証拠だと思います。
ソニーでは、小指あまりを解消する、純正アクセサリが用意されていないため、みなさん社外品で代用されているようです。
ソニーは純正アクセサリなし、社外品で対応。
キヤノンEOS RPの小指あまりは実際どうなの?
一方、キヤノンの「EOS RP」については、グリップの高さを補うために、発売当初から純正アクセサリが用意されているため、ネットで検索してもほとんど記事を見かけることはありません。
しかし、これから「EOS RP」の購入を検討される方は、純正アクセサリを購入した方が良いのか、やはり気になるところでしょう。
では実際、私が所有するAPS-Cカメラと比較した場合、どれほどグリップのサイズが違うのか、実測して比較してみました。
もちろん、APS-Cカメラでは、小指あまりを気にしたことはありません。
測った場所 | Nikon D7200 | CANON EOS RP |
グリップの高さ (中指から小指で握る部分) |
約59mm | 約58mm |
グリップの厚み (背面からグリップの先端) |
約64mm | 約55mm |
グリップの高さは、問題視されるほどのサイズ差は無く、実際に私が握っても、小指があまる(はみ出す)ことはありませんでした。
実際にご自分の手の中指から小指までの指3本の幅を、一番広い付け根の位置で測って、上記の表の「グリップの高さ」と比べてみてください。
私の場合は、中指から小指までの指3本の幅は約55mmほどで、グリップに収まるサイズでしたので、問題はないと考えています。
ちなみに、私は身長175cmの成人男性です。
手の指がすらっとしているとは言われますが、決して手が小さいとは言われませんので、標準的な手の大きさだと思います。
成人男性でも、必ずしも小指あまりが発生する訳ではない。
EOS RP エクステンショングリップの必要性
「EOS RP」では、カメラの底部に後付けで、高さ不足を補う「エクステンショングリップ」が、純正アクセサリとして用意されていることから、この問題の解決は容易です。
ただ装着すると、せっかくの小型ボディが、大きくなってしまい、バランス的に好き嫌いが分かれるところだと思います。
デザインは、カラーバリエーションも選べるため、自分好みのボディにアレンジすることも可能なので、見た目のデザインは悪くないと思います。
実は予約時に心配して「エクステンショングリップ」も入手手配してしまいましたが、結局、私の場合は「小指あまり」もなく必要無かったので、未使用のまま箱に戻して封印してあります(笑)
小指あまりの要因は、恐らくグリップの厚みが薄くなったことで、グリップの握り方の変化に起因している気がしています。
スリムなグリップをしっかり握るためには、強く握るとグリップを握る指が多少斜めぎみになり、小指の先端がはみ出しやすく、それを気にする人が多いのかなと推測しています。
どちらにせよ男性特有の事象だと思われるので、女性の方は気にする必要はないと思います。
標準のまま使用してから、必要か判断した方が良い。
まとめ(EOS RP小指あまり問題は人それぞれ)
ヨドバシカメラの店頭で、実際にソニーα7Ⅲの実機を触りましたが、やはりみなさんが言うように、小指あまりが明確に気になりました。
それに対してキヤノン「EOS RP」については、半年間使用して来ましたが、小指あまりを気にしたことがありません。
その違いは、恐らくボディのデザインとグリップの形状に、その原因があるのではないかと考えています。
個人的に、ソニーα7Ⅲは直線基調でデザインされたボディで、どうも私の手にはしっくり馴染まなくて、ボディから小指がはみ出してしまうのです。
しかし、キヤノン「EOS RP」は、中指が上手くひっかかるように、グリップの形状が手に馴染んで、小指がちゃんと収まるのです。
この辺りは、良く考えられた、使いやすいデザインが、キヤノンならではの優等生と言うか、秀逸なモノ作りの現れだと感じます。
なんにせよ、しばらく実機を触って、良く試してみてから、「エクステンショングリップ」が必要か、後から考えれば良いと思います。
最初から、純正アクセサリを購入する必要は無いでしょう。
ではまた。